2006/3/9 木 | 2006.03
CRASH
今年のアカデミー賞受賞作CRASHを見た。受賞に値する素晴らしく練られた作品であった。アメリカにおける人種差別と銃社会がテーマになっているんだけど、説教くさいわけではなく、正義を叫ぶわけでもなく、ヒューマンドラマとして成り立っている。
僕はこういった群像劇が大好きで、人生のBEST1は「マグノリア」という登場人物がたくさんでてくる映画である。CRASHにも主人公という立場の人はいなく、多くの登場人物が大体同じぐらいの時間をスクリーンに登場するようになっている。彼らはまったく違うストーリーをお互いに進めるんだけどそれがいつしか互いに絡み合い、影響しあうようになっていく。特にちいさな女の子が出てくるストーリーがよく、前半はまるで現代の童話のようだ。シネマックスででやっているから興味ある人は見たほうがいいと思います。
アメリカは移民を受け入れ、がんばれば誰もが平等に生きれる社会を目指していた。いわば、実験場なんだよね。世界がアメリカに対して抱くする憧れと嫉妬心はその理想を目指す勇気に対するものだと思う。それは必ずしも、というかほとんど上手くはいっていないとは思うんだけど、「それでも正しいことを目指している」ところがアメリカのより所だろうなあ。
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