2006/12/13 水 | 2006.12
Because it is the right thing to do
来年の初め頃に「ボビー」という映画が公開される。これはJFKの弟、ロバート・ケネディが暗殺される一日と、その時現場のホテルにいた人種も年齢も社会的立場もバラバラの22名の運命を描いている。非常に気になる一本である。
ロバート・ケネディは十分にすごい人だったけど、兄貴が偉大過ぎて日本での知名度はイマイチの様だ。キューバ危機の時にフルシチョフと非公式会談を行って核戦争を回避させたのが一番有名なエピソードかな。
兄貴のJFKは演説の上手な大統領として有名である。後世に残る名言をいくつも残している。
「諸君は国家が何をしてくれるかと問うべきではない。諸君が国家に対して何ができるかを問わなければならない。」
「私たちみんなが、才能を等しく持ってはいない。しかし、自分の才能を伸ばしていく機会は等しく持てることでしょう。」
「自由というものは決して分割され得ない。ひとりの人間が奴隷として扱われていたら、すべての人が自由ではない。」
「私がアピ―ルするのは、あなたがたの財布じゃない。
私が当選したら、あなたがたにもっと犠牲を強いる。
私がアピ―ルしているのはあなたがたの誇りにだ」
どれも誰もが一度は聞いた事のある名文である。どれもこれ以上ない力を持つ言葉だけど、僕は弟のロバート・ケネディ(通称ボビー)の言葉が好きである。
ボビーは兄貴の後を受け、人種差別と最後まで戦った男である。一番の厳しい時期は68年にキング.牧師暗殺された日だっただろう。インディアナポリスの黒人街でボビーは警察や側近が中止を求める中、群衆の前に姿をあらわし、
「あなた方の中には白人に対する憎しみと復讐心に燃えている者もいるかもしれない。しかし、耐えて欲しい。私の兄も殺された。白人に殺されたのだ」
このスピーチは全くの即興で、事前の打ち合わせや台本はなかった。真っ向から立ち向かったボビーに、差別と戦うキング牧師の姿を重ねたマイノリティは多く、誰もがボビーに希望を感じた。
一番の極めつけは南アフリカを訪れた66年のスピーチ。ボビーは差別根絶を訴えながら各地を走り回った。当時の南アフリカはアパルトヘイト政権のまっただ中。政府側から見れば迷惑以外の何者でもない。そこで彼が言ったのは
「何故差別をなくさないといけないのか、Because it is the right thing to do」
「それが正しい事だから」という言葉はシンプル過ぎるが、シンプル過ぎるからこそ大きな力がある。
ボビーは68年の6月に暗殺されていて、兄貴同様に闇の部分が多い。遺体は列車で運ばれたのだが、沿線や途中駅には様々な人種、年齢の人が並び見送った。
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