日々ロック

 自分の中の流行には波があって、最近また漫画を読み出した。漫画離れしてから1年ぐらい経っていたので、その間にチェックしていた作品達が続々と出ていた。読むものがたくさんあるのだ!これは中々嬉しいことで、案外いいサイクルなんじゃないか?と思っている。続きを気にしながら次の巻を心待ちにするのもいいけど、1年ぐらい貯めておいてダーッと読むのも中々気持ちがいい。とは言え新しい作品にも手が伸びてしまうもので、最近のお気に入りはこれだ。618PojFlJKL__SL500_AA300_.jpg「日々ロック」という、ロックスターを目指す少年の物語である。この少年は頭も顔も悪くいじめられっこだけど、とにかくROCKを愛しているのだ。全てがどん底であったとしても、ROCKさえあれば・・。という話である。が、ギターも下手。歌うのも下手。自分が大好きなものでも人に劣る。苦しければ逃げるし、最後には不貞寝もする。だから成長もままならず、這いつくばってやっと一歩前に出る、という感じなんだよね。最高にダサい存在なんだけど、好きなものがあって、それを妄信的に信じているが故にカッコいいんだよね。
 画は下手なんだけど、表現力に溢れていて(矛盾しているみたいだけど)ストレートに胸に迫る。下のが好きなシーン。気になる人はぜひ一読を。 
ssadfasas.jpg限界を迎えそうなとき、主人公が「明日にしよう」と弱音を吐くのだが、
「明日が来る保証なんてない」
「いまを信じないと」
と諭される。この「今しかない」疾走感というか、切迫感というか、一瞬を生きる刹那的な感覚が音楽やロックや青春と呼ばれる「何か」にマッチしているんだよね。
この漫画、絵が汚いと思う人がたくさんいると思うけど、このタッチこそがこの負器用な主人公の生き方をあらわしている気がする。
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