風景

 この時期の夕方の空の色って面白いよね。名前の知らない、見たことの無い赤と青とが混ざり合って、これまたなんて呼べばいいのか分からない色を作ったりしている。31のアイスフレイバーで「コットンキャンディ」ってのがあるけど、あれが一番近いかな。笑。太陽が完全に落ちた後も遠くを目をやるととかすかーにこの色が残っていたりする。
 夜の空も黒一色ではなく、ちゃんとコントラストがある。空の色と雲の色とではかなり差があって、形がハッキリと見て取れる。
 昨日、帰りながら先の道に目を向けたら、遙か彼方に大きな木が生えているように見えた。それこそ雲の上ぐらいまでに届く様な大きな木である。モコモコとした形は漫画で良く見ると木そのもので、現実感が全くない風景であった。まさかね、なんて思ってちゃんと見たんだけど、逆に空全体が雲に覆われていて、木の形にだけ雲がないんじゃないか?と一瞬ひらめいた。もちろん、そんな訳もないんだけど、どんなに考えても答えは見つからず。その木は雲であることはすぐに思ったんだけど、雲が空よりも黒いなんては今まで見たことがなかったから、一瞬何がなんだか、だったのである。
 距離が縮まるにつれ、なんだか歩行者が増えていく。警察や救急車もいて、ちょっとした野次馬集団が出来ていた。火事、だったのである。黒い雲の正体は火事によって生まれた煙で、よっぽど大きな火事だったのか、遠近感が狂うほどの大きさになっていたのである。火事なんだ・・・と気づいた瞬間に「ドン!」という大きな爆発音が。全然距離はあるのに大きな炎が見えた。キャー!という声とともに逃げまどう野次馬ども、ちょっとしたパニックであった。道路は封鎖になり、僕は遠回りして帰った。もちろん、木の形の雲はずっとそのままであった。
 今日の朝には警察や消防はいなく、大きな木も消えていていつもの日常が戻っていた。が、空気の中に焦げ臭い臭いが残っていたんだよね。夜だから良かったものの、明るい時間だったらもっと大きなパニックになったかもしれない。ニュースでの扱いはすごく小さかったけど。
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