10年の終わりに

 ビン・ラディンのニュースだけど、思えば9.11の時から10年も経っているんだよね。オバマ大統領が国民の前でビン・ラディンの殺害を発表したとき、
「ついに正義が行われた」
と思った人と
「今更かい!」
と思った人と、どっちが多いのだろうか。思えばあのテロでは3000人が死んだけど、後の侵攻では5000人以上が死んでいるんだから、何がなにやらって感じである。この10年でアメリカは疲弊し、景気は後退し、沈んでいったように思う。今頃アメリカ国民の間にはきっと大きな徒労感が広がっているに違いない。
 ビン・ラディンが死ぬとき、アメリカ国民の間には大きな区切りがつき、これから元気が生まれる!と思っていたんだけど、本当はどうなのだろう。やっとか!ついに!みたいな爽快感に近い何かが生まれるのかな、と思っていたけどそうでもないようだ。疲れた社会を感じながら、この10年はなんだったんだろう、と反省に近い気持ちを感じているのかな。
 そして一区切りがつくかと思われたテロとの戦いは収まるどころか、ビン・ラディンの死を受けての報復攻撃に逆に怯える日々が始まる。多分誰もが気づいたと思うけど、この戦いに終わりはそもそも存在しないのだ。

 それにしても、生け捕りにして欲しかった。生け捕りにしてちゃんと裁判にかけて、法にのっとって対処しないと、復讐を肯定することになってしまうんだよね・・。これはすごく気持ちの悪いことだし、10年をかけた結果としては最低なものになるのかなあ。
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