天国があるかどうかって

 ホーキング博士が
「天国や死後の世界は存在しない」
と発言したことヤフーニュースになっていたね。ホーキングさんが言うには、
「人間の脳は、部品が壊れた時に止まるコンピュータ」と同じらしくて、コンピューターに天国や死後の世界がないように、人間にだってあるはずがない、ということであった。
 天国や死後の世界に関する話は死に対する恐怖を少しでも和らげるための創作話であることは誰もがそうだと思っていると思う。きっと、色んな宗教が必要に迫られた末に導き出した答えなのだろう。人々のもっとも大きな恐怖に対して答えを用意するのが宗教の仕事だからである。そう思うと、
「本当に存在するのは関係なくて、信じていればいい」
という展開になることな何となく理解できる。

 映画「スワロウテイル」に登場人物たちが天国について話あう場面がある。雨が降り出す中、登場人物にの人が言う。
「天国はあるけど、誰も行ったことがない。なぜなら天に昇る途中でみな雲にふれて、その瞬間に雨になるのさ」
これを見た僕はなるほどなあ、と思った。あるかないかは別として、あっても絶対に目にすることの出来ない、手にすることも出来ない、そんなものなのかも知れないし、そう考えておいた方がいいのかなあ、と。少なくとも、今のこの世界よりもっと素晴らしく幸せな世界がある、と夢見ることは不健康な上、都合が良すぎる考え方なんじゃないか、と思ったりする。
 
 スワロウテイルの登場人物は上の台詞を吐いたあと、降り出した雨に手のひらを向けながら
「ということは、ここが天国ってわけか」
と付け加える。本当はどうなのかは分からないけど、それもいいなと思う。
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