NO!

 以前にも書いた「猿の惑星」のリブート(この言い方流行っている?)が案の定良くて満足である。観た人とあーだこーだと感想を言い合いたいのだが、いないのがもどかしい。
 CGが凄い、ってことはもはや誰もが知っていて、実際目に見たり体感したりしている。大きなショックだった9.11のあの映像をもの超えるものが今では出てきていて、不可能なものはないと純分承知しているんだけど、それでも猿の惑星を観ながら思うのは、CGすごい、ってことである。派手な映像や爆発があるわけではなくて、とにかく「表情」がすごいんだよね。
 この映画では猿のリーダーになる「シーザー」の誕生を描いているんだけど、変な話「猿の心の動き」を表現しないといけない。猿には言葉がないわけだから表情しかないんだよね。そして、その表情がとても雄弁なのである。
 シーザーはもともと人間と一緒に暮らしていたのだが、いろんな経験を通して
「猿と人間の共存は無理である」
ということを悟り、革命を決意する。その瞬間の表情が最高に格好良く、説得力に溢れている。歴史を変えるようなリーダーの誕生というのは大きなものに思えるけど、実は一人の個人の心の中で起きる変化なんだよね。それをCGで表現するのはどんな爆発映像やクラッシュ映像よりも何倍も難しいと思うけど、実によく出来ている。

ここからちょっとネタバレ

 不当な扱いや虐待を受けるなかでシーザーは感情を爆発させ、ある進化を遂げる。その進化とは「言葉を発する」ことである。喋ったりはしないんだけど、最初に発する記念すべき初の言葉が格好良すぎなんだよね。僕も初めての一言にそんな単語を発したかった!必見です。
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