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アドリアーノ

 昨日のニュースステーションでアドリアーノの特集をしていて、これがとても面白かった。アドリアーノはブラジル1の貧民街(スラム)出身で、ガキの頃に目の前で人が射殺される所を目撃しているのだそうだ。そこでは銃撃戦が起こることが多く、アドリアーノの父も流れ弾を頭に受け仕事が出来ない体になっている。その時にアドリアーノは一度はサッカーをあきらめ靴磨きの仕事をするが、これじゃこの生活からは抜け出せない、と今度は全てをかけてサッカーに戻り、念願のプロ契約をもぎ取った。
 番組ではコんフェデ後のブラジル代表が乗っているバスが映っていた。ブラジル人らしく、ロナウジーニョを筆頭にサンバで盛り上がるバス内ではアドリアーノは一人うつむいていた。明るいブラジル人のイメージはアドリアーノにはなかった。
 サッカーは英語でplay、スペイン語ではjugar、ポルトガル語ではjogarと言う。全て「遊ぶ」とい意味の単語だ。サッカーには娯楽、遊びという側面はあるんだけど、その裏にあるのは未来、プライド、金、生活という超現実的でシリアスな現実がある。それが全て不確定要素の多い丸いボールの上に乗っかっているのだから、なんとも皮肉な話だ。勝負事だから勝ち負けは当たり前だけど、昨日書いたように勝者はもちろん、敗者をもたたえるべきなのだろう。勝者が何を得るかは大事だけど、敗者が何を失ったのかを知るのも大事なことなのかもしれない。

Trackbacks

Comments

アヤシマ | 2006/6/1 13:12

確か、ホベルトカルロスさんも
貧困のため、歯が全部抜けて、
今は全部差し歯だって聞いたなぁ。

アヤシマ追伸 | 2006/6/1 13:17

シチィーオブゴッドって映画があるよね。すごかった。
あれが、現実のリオデジャネイロなのかな?

雪@6 | 2006/6/2 14:02

「シティ・オブ・ゴッド」は監督が自ら現地入りしてリサーチを重ねた入魂の傑作。ストーリーはともかく、あの世界は現実の用です。
 ホベカルが一番苦労したという話は良く聞きますね。そういう話を聞くと不思議と応援したくなります。

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