体罰

 日曜日の夜のスポーツ番組で、桑田投手を講師に迎えて
「スポーツにおける体罰」
について語るという、とても面白い企画をやっていた。メンバーは
元格闘家のマサト
元巨人桑田
元バレーの中田久美(鬼軍曹として有名)
ソフトボールの宇津木監督(これまた鬼軍曹として有名)
体罰というテーマで中田久美と宇津木さんを向かえた時点でこの企画の熱さが伺えて、非常に期待が膨らんだ。桑田さんがプロ野球選手に対しアンケートを行ったところ、6割以上の選手が体罰は必要と答えたというデータも披露され、この時代に
「体罰は必要」
という事を言ってくれるのか?!と期待値がインフレを起こす展開。さらに中田久美が宇津木監督のことを終始
「宇津木先生」
と呼んでいて、縦社会の構図までもを披露。企画の最初に野球の歴史における体罰の存在から始まる。なにやら戦時中に
「野球は兵隊を鍛えるためにいい」
という価値観を持ち込んだ人がいた。それゆえに厳しい練習、叱咤、そして体罰が生まれたのだ。しかし、実はこれは戦時下でも野球を存続させるための苦渋の決断だったのである。ここで桑田さんは
「体罰は負の遺産」
とはっきりと名言し、マサトも
「僕も体罰には反対です」
と、早くも体罰反対宣言を。あれ?やっぱり体罰はよくない的な展開に突入か?と思ったら、宇津木・中田の両雄が互いに
「時には厳しい指導も必要」
と徹底抗戦の構え!いいぞ!その後はどこまでが体罰なのかなどを話し合い、なんとなく答えが出ないまま歩み寄ることなく終了。後半にはどんどんパワーダウンしていき、唯一の見せ場は、
「体罰を受けたらどう思いますか」
という話題の時にマサトが
「僕は多分やる気をなくしますね」
と答えたときに桑田さんが
「殴り返しそうですよね〜」
と発言し場を凍らせたぐらいであった。たしかに体罰は良くないし、テレビで体罰の必要性を語るのはリスクが高いけど、逆に
「なぜ体罰は悪なのか」
を理論的に説明して欲しかった。
 ちなみに僕は小学校のときに先生に殴られ、その殴られていることが面白くて面白くて余計に笑ってしまって(そういう年齢ってあるよね)また叩かれるという経験もあるし、それ以外でも体罰を受けたことは全然ある。正直今となっては大した事に思わないし、それで傷ついたり萎縮することもなかったから、あって当然だとも思っているんだよね。優秀な指導者ともなれば、子供の反応や予想される行動をも分析した上での一つの指導技術にも出来ると思うんだけどなあ。それにしても中田久美と宇津木先生は実に格好良かった。   
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