our last days

　ヤマモトタロウの変わり様にはビックリしたけど、
「とにかく熱い男」
であることは有名だったので、なんとなく理解が出来ないでもない。一直線になる感じは似合っている気がするんだよね。ただ、あれを見ながら不思議に思うことがある。ヤマモトタロウの脱･原発の活動だけではなく、人々に対して何かを訴え、扇動をしようとする人々に対してである。
　今、多くの人たちが原発がいいのかダメなのか、考えていると思う。賛成なのか、反対なのか。世の中には「自分の考え方を表明しないといけない」的な空気があって、
「どちらでもありません」、「良く分かりません」
では許されない空気である。「真剣に考えていないのか！」「無関心はいかん！」と怒られそうである。そこには
「真剣に考えている方は正しい」
と、
「それ以外はすべて間違い」
という価値観が隠れている気がする。表面には出ないが、なんとなく感じる。そしてそれがさらにスケールアップし、
「考えるだけではダメ、行動しなきゃ！」
となるんじゃないか、怖いんだよね。
　と言うわけで、自分の主張を叫ぶ人々を見ながら
「自分の意見だけが正解で、それ以外が間違い」
という価値観がなんだかすごく不自然に思える、そう見えるんだよね。正解以外は全て間違いではなく、ホトンドの人たちがその間を行ったり来たりしているのだ、きっと。そういう意味では喚起する人も必要だが、その距離感が難しい・・。