our last days

　やっぱり今日のサンデーモーニングに親分の姿がなかったね。あの2人の姿を見て、
「ああ、今日は日曜日か！」
と気付く人が日本中にたくさんいるに違いない。張本さんがどんな表情をするのかと思って見ていたんだけど、気丈に振舞っていて実に男らしかった。張本さんはもう70歳なんだからきっと今までにもたくさんの別れを体験してきただろうけど、今回のはやっぱり特別なのだろう。
　今日は大沢親分の生前の映像もたくさん流れていたけど、新しい映像を見ると、着物の中の体がたしかに小さくなっているんだよね・・。今悲しみを感じていても、親分が弱っていることに気付いた人はどれだけいただろうか。まあ、ガンと戦いながら2週間前まで普通に番組に出ていたんだから、あの世代の男っていうのは普通じゃない根性があるってことだよね。
　僕が親分をカッコいいなあと思ったのは94年のシーズンの土下座かな。前シーズンの日ハムは西崎とか広瀬とか田中幸夫がいて、ファン感謝デーに行ったことがあったんだよね。あの土下座にはパフォーマンスという側面がありながらも、男としての潔さがにじみ出ていた。アレだけのえらい人が、それもあのキャラでの土下座なんて絶対に考えられないし、今後ももうないだろう。しかも場所がマウンドから近くて、手や膝が土だらけになっているんだよね・・。
　サンデーモーニングでの解説（解説とは言えないかな）には技術論や難しい話はなく、ほとんどが根性論だった(笑)。ビビったから喝！サボったから喝！笑っていたから喝！逃げたから喝！根性を見せたからあっぱれ！良く投げたからあっぱれ！良く走ったからあっぱれ！良く守ったからあっぱれ！という、もはや野球ではなく、その人そのものを評価するという、日曜日の朝から実に気持ちのいい潔さであった。
　張本さんには
「亡くなるのは早すぎです、喝！」
って言ってくれるかなあと思っていたけど、まあ、大沢親分の生き方そのものが「あっぱれ」ってことかな。