ペイ・フォワード

 ハーレイ君という子役が人気だった頃の映画に「ぺイ・フォワード」というのがある。「世界を変えるならどうする?」という宿題をもらった小学生が思いつくアイディアを描く話である。彼が考えたのは
「恩を受けたら、受けた人に恩を返すペイバック」
ではなくて、
「受けた人とは別の誰か、3人に親切をする」
という事であった。善のねずみ講的なアイディアなのである。単純で簡単で、ちょっと勇気を出せば実行に移せるアイディアなのだが、いざ行動に移すと中々上手くいかない。相手が嫌がったり、周りに迷惑がかかったりと思い通りにいかないのだ。彼は諦めてしまうんだけど、その運動はアチコチでちょっとずつ広がっていて・・、という話である。
 初めて見た時はなるほどなあなんて思って関心もしながら、あまりにも綺麗すぎる理論だとも思っていて、いつの間にか忘れていた、が、今回のこの震災で不安や焦りが人に及ぼす影響を見て、なんだか「アリ」なんじゃないか?と思え来た。誰かが買占めを始めると不安やあせりが生まれそれが隣の人に移り、それが倍倍ゲームで増えていく。僕らが気付く時にはその流れが大きくなりすぎていて、対応するだけで精一杯になってしまう。でも、良く考えたらその流れにも始まった瞬間があり、始めた最初の一人がいるはずなんだよね。「ペイ・フォワード」の場合もたった一人から始まっていて、方向性が逆ではあるが、悪いことが起こるように良いことだって起こりえるはずなんだよね。こういう時期にこそ観てもいい映画かも。
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