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世界報道写真展

 毎年開催されている「世界報道写真展」というコンクールがあって、ここで発表される写真はいつ見ても傑作揃いである。前年に撮影された写真からグランプリを選ぶコンクールで、プロ・アマは不問。毎年八万枚前後の応募から、
「スポットニュース」
「一般ニュース」
「ニュースの中の人々」
「スポーツ・アクション」
「スポーツ・フィーチャー」
「現代社会の問題」
「日常生活」
「ポートレート」
「アート&エンタテイメント」「自然」
のジャンル別で3位まで決められ、世界の美術館や写真館で展示される。このコンクールを知ったのは最近の事ですが、今年こそは行ってやろう、と思っていたが気付けばみなさんとボールを蹴っていて、行きそびれてしまった。
 傾向としては戦争や戦争で苦しむ人々を映した写真が多く、見ている内に静かになってしまうような、グゥの音もでない写真が多い。子供の死体にハエがたかっている写真なんかは直視できない。写真とこちら側のギャップがあまりにも大きく、写真の向こう側の悲惨さを僕たちは理解、想像すら出来ないのが本当の現状だろう。
 で、今年の受賞作の一つがこの一枚。空爆を受け破壊されつくしたベイルートの通りを真っ赤なオープンカーで訪れる若者の写真である。2006年8月15日、イスラエルとレバノンの停戦発効の翌日に、南ベイルートで撮影された1枚である。破壊された町並みに観光客・・・。なんともチグハグな写真である。死者1000人以上、負傷者3500人以上だした戦いなんだよね。多くの人はコイツらを見て批判的な目線で見るでしょう。多くの人が命を落とした場所にデジカメ持参。サングラスをかけてので観光気分で来れらては、無神経以外の何者でもない。赤いオープンカーというものもまた神経を逆なでしている気もする。

 とはいえ、この写真を見ている誰もがあの車に乗っているんだよね。被害にあった当事者の気持ちを汲むとか、想像する事も無理だとは思うけど、自分の安全を確認した上で、自分に関係のない出来事である事を感じた上でこの写真を見ることも、野次馬のこの若者たちと立ち位置は同じである。だからなんだ、って話だけど、少なくとも偽善は嫌かな。

posted by @6 : 11:54

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