弱い奴が一番強い

 良くある話で、
「金を貸している、借りている」
という関係の二人の立場が逆転して、
「頼むから返してくれよ〜」
と、貸している人の方が返して欲しいがため弱い立場になったりする。良くある話でもないけど、(あって欲しくもないけど)事実そういう事ってあるよね。弱い立場の人がその「弱さ」を盾にするとこれが効果覿面。誰もが攻めることが出来なくなる。

 僕らが生活を送るこの社会には「弱いものを守る」という正義が存在する。これは人間の素晴らしい側面の一つである。自分以外の誰かの事をも考え、それを社会というシステムの中に落とし込み、尚且つ秩序正しく行うのだから、人間の英知や崇高さを表していると言える。でも、たまあにそれって歪んでいるんじゃない?と思うこともある。

 最初に思ったのは、遥か前に書いたカルデロン一家の事件が報道されていた頃。その時の構図は
「カルデロン一家VS政府」
で、弱者であるカルデロン一家を擁護する風潮がどうしても気に入らずここに愚痴を書いた。最近それと同じ事が起こっているのである。 
 母子加算の復活を求めて、いろんな方がテレビに出て貧乏自慢をしているんだけど、貧乏なのに最新の家電があったり、携帯を二台もっていたり、食べるものもないという割には太っていたりと、突っ込みどころ満載なのである。この人たちは「生活保護家庭」であり「母子家庭」でもあるので、社会から保護されている弱者のはずなんだけど、月に26万円もらっているんだよね。そしてその「弱さ」を盾に母子加算の復活を勝ち取ったんだから、もはや立派な強者である。

 弱い立場の人たちの事を訴え、守りましょう!と声高に叫ぶことにより、ヒーローになろうとする風潮がある。おそらくニュースもそうだと思う。この人たちに
「甘えてないで働け!」
というより、
「国が面倒を見なくていけない!そんな冷たい社会でいいのか!」
と言ったほうが印象がいいからである。言っている本人も正義側に立っている気がして気持ちがよさそうだ。でも、本当に何が正しいかを考えると、何か違うんじゃない?と思えるはずである。

頭にくるけど笑えるまとめ
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