昔がそんなに良かったか?

 昨日のTVで「ニッポン人の忘れもの」という番組をやっていて、それとなく見ていた。
抜粋
すべてが便利で快適で、物が豊かになった日本。でも、日本人の心の中は、どのくらい豊かになったのでしょうか? こんな時代の中で、今、テレビが出来ることは何か? そんな思いから、このプロジェクトは立ち上がりました。日々、人々の喜怒哀楽を、今という時代を、伝え続ける情報番組のスタッフが力を合わせて出来ること、それは、これまでの自分を、これまでの時代を、改めて見つめ直し、これから先につなげていくことのお手伝いをすることではないかと考えます。

という内容であった。僕も最初は
「へー、あんな事こんな事があったんだ〜」
と思いながら見ていたけど、途中で
「これって僕の嫌いなお涙頂戴番組じゃないか?」
と思えてきて、途端につまらなくなった。何よりも不思議に思ったのは
「昔がそんなに良かったのか?」
という事である。隣の芝生は青く見えるのと同じで、今に不満を抱いているから過去が良く見えるのは何となく分からないでもない。でも、だからといって過去が素晴らしかったというわけでもないんだよね。その時代を生きる人たちはその時代に対して不満を抱いているのは当たり前だし、悪い事と同じ数だけいい事もあるのだ。どの時代もダメだし、どの時代も素晴らしい、が正しい考え方なんじゃないかと思う。
 戦後、そして行動経済成長の頃には今より信じられないぐらいの猟奇的な犯罪がたくさんあったし、環境汚染もひどかったし、冤罪事件のような国家権力の脅威もあったし、ノスタルジックに振り返られる時代でもなかったんだよね。
 不景気で犯罪も多く、希望の見えない今だからこそ、過去を正しく見返す意味があるのだと思う。でも良く考えると、現在は過去の積み重ねで出来ているわけで、今が良くないってことは過去に原因があるってことなんだよね。ということは、未来を決めるのは今日って事か。
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