誰もいない

 すごーく前にも書いたけど、鉄塔を見るのが好きだったりする。特に理由はないんだけどね。一時期は写真を撮っていたりもしていて、PCに貯めていたけど最近では見るだけである。
 通勤の途中で立派な鉄塔の横を通るんだけど、毎回食い入るように眺めている。それが最近何かのメンテナンスのタイミングなのか、布をかぶっている状態で、あんなにデカいものを覆いかぶせるものがあるんだとびっくりしたのを覚えている。なんで好きなのかがイマイチわからなくて、自分でも不思議なんだけど、たぶんその「静けさ」に惹かれるのだと思う。
 ぜんぜん話が飛ぶんだけど、「エヴァンゲリオン」の中で、ストーリーに全く関係のない風景のカットが突然入ったりする。それは街の風景だったり、田舎の風景だったりするんだけど、必ず人が一人もいない風景である。そのカットではやっぱり静けさが演出されていて、ストーリーが持っている切なさや孤独を演出している。その中でも鉄塔が描かれることがあって、初めて見たときに
「あ、僕と同じ人がいるんだ!」
と思ったものである。たぶん「静けさ」って特別なものなんだよね。
 文化遺産や有名な観光地を訪れる時にがっかりすることがある。それは写真で見た風景とそっくりなんだけど、人がたくさんいるんだよね、当たり前だけど。写真でみた静けさはどこへやら、学生服のガキどもがフザケ合っているし、隅では弁当を広げている人もいる。初めて清水寺に行ったときはがっかりしたものです。雪が降った夜の次の朝みたいな、そんな静けさを味わいたいものである。 
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