東京タワー

 最近、「東京タワー」は特別なものなんじゃないかと思い始めている。買い物の帰りではいつも高速の上から眺めているので特別な感じはしなかったけど、歳を取ったからなのかな、なんか凄く魅力的に見えてきたんだよね。

 東京タワーが完成したのは高度経済成長の真っ只中、1958年のこと。当時は世界一高い塔だったんだから、日本の復興のシンボルだったに違いない。馬車馬の様に働きながら戦後を支えたお父さん達はきっと、特別な想いを持って東京タワーを見上げた事だろう。そういう意味ではやっぱり特別な意味合いを持った建造物なんだよね。僕はもちろんその時代を知らないけど、完成の報が流れた瞬間、なんとなく自分達を誇らしく思う空気が日本中を包んだのではと想像してしまう。当時は夢と希望を両手に握って万進していたのだから、きっとある種の達成感みたいなものが全国に広がったんじゃないのかなあ。

 象徴としての東京タワーも美しいけど、都内の暗い色の風景にあのオレンジが凄く映える。どう考えても周りから浮いているはずだけど、50年の間になじんだのかな。完成して以来、多くの人たちが東京タワーを見上げて、力をもらったことだろう。そして東京タワーもその歴史の中で、劇的に変わっていく町並みを見守ってきた。新しい電波塔が出来ることでその役割を終えそうだけど、象徴としての役割は永遠に終わらない。
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