目標

 そういえば「THIS IS IT」を観ながら思い出したんだけど、すごく違和感を感じるシーンがあるんだよね。
 映画の最後の方で、マイケルが出演者たちを舞台に集め、円陣を組む。そしてしゃべり出す。映画も終盤だし、すごくいいシーンだからマイケルがどんな感動的な言葉を皆にかけるのか、誰もが期待をしてしまう場面である・・。
 
 世界中から集められた最高のダンサー、演奏者たち。彼らはマイケルに認めてもらうため、マイケルと同じ舞台に立つためにどんな努力をもいとわないものばかりである。このツアーは発表通りマイケルの最後の舞台であり、今後ショービズの世界で伝説として語られるであろう、そんな舞台に参加する彼らはまさに選ばれしものばかりである。リハーサルも終盤。あと数日でコンサートツアーは始まり、マイケルと競演するという、その世界の人なら誰もが見る夢がついに叶うのである。彼らの顔は皆気合いでみなぎっている。そこにはマイケルに対する忠誠心、そして舞台の成功にかける情熱が見て取れる。そしてマイケルがついこのツアーにおける自分の目標をしゃべりだす。こんな舞台にするんだ、という理想の事をしゃべるのかと思ったら(それに近い言葉はあるけど)
「この4年間で、地球環境の破壊を阻止しよう。みんなが愛をもって、忍耐とお互いが理解しあえる努力をすれば、きっと実現できる。みんなの愛を信じよう。そうすれば、必ず成功する。僕らは一つなんだ」と言うんだよね。このツアーは4年間続く予定だったからその4年なんだろうけど・・・、あのタイミングであんな事を言うのはすごく唐突に聞こえるんだよね。問題はあの場にも、そしてコレを見ている観客側にもマイケルの言葉を信じている人がいない、って所なんだよね・・。マイケルに全てを捧げるつもりのダンサー達やスタッフのことを思うと、なんとも複雑な気分になるシーンである。
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