男の友情とポール

 「ショーン・オブ・ザ・デッド」と「ホット・ファズ」という二本の傑作コメディ映画がある。ストーリーは全く違うんだけど、監督と主演の二人が同じである。イギリスの人たちなんだけどお国柄を良く表現していて、舞台はいつもイギリスである。こういう「チーム」で映画を作ることは映画業界では良くある事みたいで、このチーム以外にもあると思うけど、とにかくこのチームが作る映画は最高なのである。
 主役の二人は「ショーン〜」では友人同士、「ホットファズ」では警察官の相棒同士を演じている。どの映画でも互いを思いやる設定になっていて、いかにも仲良しコンビに映るんだけど、実は実生活でも仲がいいらしい。そしてこの2本の映画では無二の親友だったり、なったりする展開になっている。さらにそれだけでなく、必ず
「お互いに対する気持ち」
を再確認するシーンがあるのである。見方を変えれば二人のラブストーリーに見えないこともなく、気持ち悪いと言えば気持ち悪い。(笑)
 こういう「男の友情」は角度を変えればゲイ的な何かに見えないこともない。新作「宇宙人ポール」ではこれを逆にいかして、ゲイに間違われて笑いを取りまくっているけど、
「男の友情=ゲイっぽい何か」
という構図は必ずあるよね。
 新作の「宇宙人ポール」では、この二人が憧れていたアメリカに行くことになる。男二人で旅をしているものだから、行く先々で
「ゲイ?」
ときかれては否定する事を繰り返すんだけど、否定すればするほどなんだか怪しくなってくるんだよね。(笑)僕らが想像する以上にアメリカにおけるゲイ差別はひどいみたいで、イギリス人の二人はそこを突いている。そこに今度は宇宙人が転がり込んでいるわけだから、もう何がなにやら。男と男の友情もあれば異星人感での友情もあって、「宇宙人ポール」は最高の映画である。
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