変わらないってこと

 今、有線で例のCOCCOの曲、(あなたのお姫様は腰を振っているってやつ)をカヴァーした誰かの歌が流れていて、何気なく聞いていたら
「何も失わずに同じでいられたらいいのに」
という歌詞があった。オリジナルは
「何も失わずに同じでいられると思う?」
というちょっと挑戦的で暗いニュアンスだったはずで、かなり意味合いを変えているんだよね。
「何も失わずに同じでいられたらいいのに」って歌詞を聴いたときに、そのあまりのピュアさと正直さに「ちょっと恥ずかしい歌詞だなあ」なんて思ったけど、心の底で「確かにそうかも」と感じてしまった。
 大人になってわかることの一つに、
「変化の連続が安定である」
というのがある。これは仕事上でもそうだし、一人の人間としても同じだったりする。どんなに退屈な日常にでも、実は小さな変化を重ねることで僕らは生きていて、ちょっとずつ変化することで同じでいられるのである。変わっているのに同じ、ってのは変な話だけど、事実だと思う。社会も変わるし、風俗だって変わるし、人間関係も変わる。同じでいるためには変わり続けるしかないんだよね。
 というわけであの歌詞を聴くたびに、なんとなく痒い想いをしてしまうのであーる。
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