っぽい

 僕の知り合いで田舎で育った奴がいて、子供の頃の夏にスイカを盗みに行ったことがある事を話してくれたことがあった。懐中電灯なんてもちろん使えないから、月の光だけをたよりに畑に忍び込むんだけど、雲の多い日ともなるともはや手探りでスイカを探す事になるらしいのだ。田舎の暗闇は本当に真っ暗で怖かったと良く言っていた。
 僕はスイカが大好きで、夏になりスイカを目にすることが増えてくるとこの話を思い出し、一人で笑っている。前も横も見えない真っ暗闇で、手の感触だけでスイカを探している、顔が真っ黒に汚れた小学生はコントそのものである。
 夏になるとスイカがあちこちで売られ、自然に食べる機会も増えるから嬉しい。そして、そのスイカをモチーフにしたお菓子やジュースなども発売されたりする。僕はそういったものにも目がなくて、とりあえず買って食べてみるんだけど、毎回毎回後悔することになる。なぜなら、どの商品もスイカの味とはまったく違うからである。どの商品も「スイカの味を再現する」ことを早々と諦めているんだよね。(笑)
watermelon_sweets最初は
「スイカの味を再現するのは難しいのかなあ」
なんて思っていたんだけど、最近ではメーカーも開き直ってきている。今夏の僕のスイカ的ヒット商品がこの二つ。写真ではイマイチわかりにくいけどグミには
「まるですいか!?のおもしろグミ」
というコピーが堂々と入っているんだよね。ジュースの方には、浮き輪をした犬が
「甘くておいしいワン!!」と言っているイラストと、麦わら帽子をかぶったガキが
「夏はこれだよね!」と言っている吹き出しが入っていて、もはやスイカじゃなくてもいいコピーである。そして今気づいたけど、グミのパッケージにも麦わら帽子かぶったガキと犬が描かれている(笑)。念のために確認したけど、両方ともちがう会社である。
 ここまで開き直られると逆に潔い気がして、こっちも覚悟の上で
「どれだけスイカとちがうんだ?」
と思いながら買って、口にした途端
「やっぱり全然ちがうじゃーん!」
と笑顔で怒るという、デキレースのような展開になっているのだ。見かけた方は是非とも試してみてください。
 ちなみにスイカ菓子の決定版は
「すいかバー」suika_bar
と「バブリシャスのウォーターメロン」bubb_water
どちらもいい具合に外しています。
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