洗練

184_s.jpg 沖縄の家族との数少ない交流の中で、もちをもらうというのががある。こっちはもらってばかりだから本当は交流とは言わないんだろうけど、1年に何回かこのもちを送ってもらっているのである。沖縄ではムーチーといって、もちに甘く味付けをして月桃の葉で巻いたお菓子である。僕の印象では家庭で作る料理で、葉っぱで包むわけだから郷土料理なのだろうなと思っていた。食べるときにはモチが葉っぱにくっ付いて食べにくいし、手がベタネタになるしで、食べやすいお洒落な食べ物ではないのだが、僕はそこが好きなのである。田舎料理というか、それがね。
 で、今年も送ってもらったのだが、なんだか変わっちゃっていたのである。一枚ずつビニールの袋に入っていて、その袋が切れやすいように切り目もあり、
「はがれやすく食べやすい!」
というシールが貼られていた。モチそのものの味に変わりはなく、やっぱり美味しいのだが、なんだかちょっとガッカリしちゃった。
 
 物事が洗練され大量生産される寂しさというのが確実に存在すると思う。僕のイメージではお婆ちゃんがヨボヨボの手でモチを葉っぱで包んでいる、というのがあったけど、きっとグラム計算までした機械が完全消毒された葉っぱにモチを載せ、流れ作業で包んでいるに違いない。それはそれでいいけど、やっぱりちょっと残念かな。
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