2006/11/10 金 | 2006.11
化け物文化史
で、終わってから国立博物館に向かう。ここら辺からやっとエンジンがかかり始める俺。まるでおもちゃ屋に出かける前の子供のようだ。
以前に書いたように、妖怪というのは科学の発展の副産物ともいえ、科学の本当の目的は妖怪の発見である、といえるぐらいの親密さ。初めて日本に顕微鏡が入り、それを使った人の驚きを考えると、そのショックは計り知れない。ただの虫だと思っていた蚊やノミが怪物に見えた事だろう。それらが世界のあちこちにいて人間に知られずに生きていると考えた、どんな恐怖心や好奇心が生まれたのだろうか・・・なんて考えるとクラクラすぐぐらいに興奮する俺。当時の記録がたくさん残っていて、もちろん全部手書きなんだけど、大まじめに図鑑に「人魚」とか「河童」とかがイラストされている。顕微鏡で覗いたノミの絵はそれこそ現代のガメラのように書かれていて、当時の驚きが見て取れた。
何が面白いって、当時の人々の視線だよね。蚊やノミは当時も今もかわらないだろうけど、時代がちがうと観点もずれるんだよね。このギャップが面白すぎ〜。常識や価値観って揺るぎないものに思えるけど、実はちがうんだよね。
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