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 城選手が引退する。僕の一つ上だから、あまりにも早い引退だと思う。もはや靭帯がない状態だと言われる膝が限界なのだろうか。悲しい限りである。
 僕の世代の人間は、城選手とともに日本フットボール界を見てきた。僕が高校生の時にJEF市原に彗星のように現れ、試合があるごとにスポーツ新聞千葉版の一面を飾っていた城選手はバブルを過ぎたJリーグの救世主でもあった。
 思い出すのは、フランス大会予選、アジア第3枠を争った対イラン戦。1-2とリードされていたが、中田のクロスを城がヘッドで入れた。城は当時絶対的なエースだったカズとの交代でピッチに入っていた。思えばあの試合は日本フットボールの転換期だった。中田が完全にチームの主導権を握り、カズと交代で入った城がゴールを決めた。世代交代が示されただった。
 その試合の大好きなシーンがある。延長も残り5分。日本は幾度となく決定機を迎えるが、ことごとく外す。城は直前にイランキーパーと衝突し、脳しんとうを起こして意識朦朧としていた。後に本人はぶつかってからの記憶がないと語っている。フラついている城に歩み寄った中田は、城の頭を両手でしっかり押さえ、額と額をくっつける。カメラはアップになり、何かをつぶやく中田と小さくうなずく城の顔が映る。当時それを見た僕は、彼らが僕と同じ人間であり、若者であり、決して別世界の人間ではないのだと思った。苦しがっているんだ、必死で戦っているんだ、と思った。城は22歳、中田は20歳だった。彼らの肩に日本代表を背負う責任が生まれ、世代交代交ののろしが上がった。
 そう思うと、城の引退をカズが見送る事になるとは皮肉な運命である。新しい世代であったハズの城が選手生活を終え、古い世代のハズのカズが現役を続ける・・・。横浜FCでくすぶっている城に発破をかけたのはカズだったし、サッカー選手として、人間として多くの事を城は学んだ事だろう。
 城は「決めてくれるFW」というより、「外す」イメージの方が強い。とにかくハズせるシュートは全部ハズしたんじゃないかな。が、それでも何かを期待させる予感はあったんだよね、常に。

posted by @6 : 22:46

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