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終戦記念日

 戦争が終わって今日が61年目である。昨日書いたように、アイデンティティのためか僕はあまり戦争を気にした事はないが、さすがにこの日になると世間の風潮も手伝って、考える事がある。
 個人から見ると61年というのは人間ひとりの人生ぐらいの時間だが、国から見ればそう長い時間ではない。古い文化を持つ日本ではなおさらそうだろう。ただ、61年前の今日はこの国の歴史の分岐点だったし、ある意味生まれ変わった大きな変化があった日である。良いのか悪いのかは別として、日本はこの61年で経済大国にのし上がり、あらゆる面で世界をリードしている。やれ政治が腐っていようが、少年犯罪が多かろうが、命の価値観がねじれてようが、アメリカのいいなりだろうが、借金だらけだろうが、愛国心がなかろうが、文化が堕落していようが、フットボールが弱かろうが、世界をリードしている。文盲率はゼロ。医療レベルは高い。表現の自由もある。社会は機能している。電車だって時間通りに来る。発展途上国の国民から見れば、日本は天国である。
  少し前に貧乏話を書いたけど、本当に貧乏をした人の共通する想いに
「自分の家族、妻や子供にこんな想いは絶対にさせたくない」
というのがある。戦後間もない日本は貧乏なんていう言葉では表現できないぐらいの状態だったろうし、それこそ家族のため、妻のため、子供のためにという想いが復興という希望を灯し、支えたのだろう。61年間の努力の上に今の社会があって、その苦労を知らない僕らが現在の日本に評価を下せるとは思えない。おそらく日本人以外の人種にこんな短期間で国を立て直す事は到底無理で、南米だったら100年かけても難しい。僕らに出来ることは、この国を立て直した人の想いを汲んで、この国に誇りを持つべきだと思う。いくら先の見えない不安定な国で傾き始めていても。

posted by @6 : 18:36

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