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カリートの道

 ギャング・マフィアものの映画でデ・パルマ監督、アル・パチーノ主演の「カリートの道」という映画がある。「スカー・フェイス」、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」、「ゴッド・ファザー・シリーズ」と肩を並べるギャング映画の傑作である。アメリカのギャング社会を描いた映画には面白いものが多く、ファンも多い。社会の暗部を舞台にしながらも家族愛や人情を描いてるのが面白い所で、とにかく登場人物が魅力的なのである。
 ギャング映画が流行った時期もあったが、最近ではまったく作られていない。それでも上に挙げた作品は時代を超えて愛されて、その魅力は時間がいくら経とうがすたる事はない。とはいえ、最近では「ゴッド・ファザー」ですら見ていない人は多く、特に若い人となると見ていない人がほとんどだ。
 今日僕の店に「カリートの道」はどこですか?と若い人が訪ねてきた。案内している間にギャング映画の話になり、
「アレは見ました?」
「いいですよね〜」
「この一本はもはや定番ですね〜」
と話が盛り上がった。年を聞いてみた所、二十歳だという。僕はビックリして、なんでそんなに知っているんですか?なんて聞いたら、「先輩に薦められた」という。なるほどなあ、なんて思いながらしゃべった。若い人がこの映画をしっているなんて思いもせず、僕はとても嬉しくなった。
 映画を人に薦めるのはとても難しいもので、歯がゆいものでもある。自分が好きな何かを人に説明するのは自分の何かをさらけ出しているみたいで勇気のいる事だし、気に入ってもらえない時の落胆は計り知れない。薦められた方もなるべくいい感想を言わないと、という間違った責任感が出てくる。気に入れば問題はないけど、気に入らない時はどうすればいいのか分からない。相手の事を思って嘘をつくのもなんだか返って不誠実な気がするし。
 ともかく「先輩に薦められた」というのは立派な理由で、そうやって映画の良さは後世に伝わっていく・・・。

posted by @6 : 20:17

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