Who Watches the Watchmen?"

watchmen 今週末に「ウォッチメン」が公開される。今のところ盛り上がりが全く感じられず、宣伝にもイマイチ気合が入っていない感じがして心配である。日本では
「アメコミものは当たらない」
という定説があるみいたで、それが原因なのかな。
 そもそも「ウォッチメン」はコアな作品で、おまけに日本では10年間ぐらい原作が絶版になっていてるので若い世代が知っているはずがなく、当然映画にもコアなファンしか行かないことも想像できる。
 この「ウォッチメン」がどんな作品なのかを説明するのが難しい。ちょっと前に「ザ・ワールド・イズ・マイン」を紹介した時も伝えたいことが全く伝わらず歯がゆい思いをしたのだが、今回も同じかな。
 
 「ウォッチメン」は1986年に発表されたグラフィック・ノベル。冷戦時代の不安な時代が舞台となっていて、未だにニクソンが政権を握っているという設定になっている。で、その世界では「スーパーヒーロー」が存在していて、僕らが知る歴史的な出来事、ベトナム戦争やアポロ計画、キューバ危機の裏にはそれらのスーパーヒーローが暗躍していた。彼らは「ウォッチメン」と呼ばれ、人々を見守り続けてきたはずだったのだが、1977年に政府によりその活動を禁止される。ある者は姿を消し、ある者は密かに活動を続けていた。 そんな中、一人の男の死体発見される。その男はかって「ウォッチメン」として活動していた男だった。この事件を不信に思った男が捜査を始めるのだが、その間にも「元ウォッチメン」が次々と消されていくのだった・・・。というストーリーである。聞いた感じではありそうな話に聞こえるけど、この作品が他のアメコミとちがうのは
「本当にスーパーヒーローが存在しているとしたら、世の中はどうなるのだろうか」
という事を極限までに考えた作品である事。おなじく「スパイダーマン」や「スーパーマン」でも自分が持つ力ゆえの責任に悩む姿が描かれるけど、「ウォッチメン」ではその一万倍悩んでいると言ってもいい。こういうことからこの作品は哲学的な意味合いも持っている。
生命ってなんだ?
力ってなんだ?
権力は?
人間は?
神は?
力を持ったらどうなってしまうんだ?
政府と国民の関係はどうあるべき?
平和ってなんだ?
命の価値は?
正義って何?

という事を問いかけてくる。もはや漫画という枠をはみだしてしまっているのである。僕はガキのころに何度か読んだことがあるのですが、当時は全くわからなかった事を覚えている。この歳になって理解できる(はず)なので、映画が楽しみである。ってこんな内容だからとっつき難く、デート映画にならないのだろうね、良く考えたら。
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