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治癒力

 僕の愛する作家、中島らも氏は大の酒飲み、そのために身を滅ぼした人である。案の定肝臓を悪くされ、ついに入院。アル中と戦うことになった。
 入院生活の中で氏は面白いことを書いていて、それは
「肝臓を悪くしたので、そのために入院するのだけど、自分の体も戦っていることがわかった。なぜなら肝臓が一番悪かったときは殆ど髪も伸びず、爪も伸びず、ひげも生えなかった。まるで体が生きる力を全て肝臓にまわしているように思えた」
という内容のことを本に書かれていた。僕はこれにいたく感動しながら、ある意味では当然のことなのだろう、とも思った。健康な体の部分より、傷ついている部分に栄養を回すの論理的に考えて当然なのだろう。肝臓となると生死にもかかわるしね。
 となると、人体の治癒力というのは本当に感動的なまでの現象である。あるべき姿に戻ろうとする生体はどんな複雑な電子機器よりも精巧だろうし、すばらしいものである。願わくは靱帯の優先順位が高い事である。

posted by @6 : 18:55

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