椎名誠の小説に
「雨がやんだら」
というのがある。雨がずっと止まずに、全てのものが水没しながら世界が静かに崩壊していく様を、少女の目線で書いた短編集である。特に派手な演出はないけど、世の中が少しずつ精神的に追い詰められていく様が丁寧に描かれている。

学校が休みになる
友達と遊べない
外にも出られない
弟が体を壊す
川が氾濫する
昨日あった家の屋根が見えなくる
家の壁がじっとりと湿り、カビだらけになる
使えない部屋が増え、家が少しずつ崩れ始める
隣のおばさんが、奇妙な行動を取り始める
弟が熱を出し、より具合が悪くなっていく
ついに一家はボートで脱出を試みるが・・・

と言った感じのストーリーである。追い込まれ方が上がっていく水位とともい嫌ーな感じに描かれている。

 僕は雨が嫌いではないが、今日の様な勢いで降られてはさすがにうんざりする。今日は通勤道に大きな水たまりが出来ていて、いつもは3分もかからない道を20分かけて通過した。渋滞の中心には強大な水たまりがあり、突破しようとする車のタイヤが丸々水に埋まっているのを見てさすがにびびった。1台が通ると波が立つので、両車線とも一台ずつ、交互に通過しているための渋滞であった。救急車がその水たまりにつっこむべきであるかどう迷っていた。僕の車では120%無理なので、あきらめて迂回した。あのまま行っていたら「雨がやんだら」の様に僕の車が水たまりにはまり、沈んでいたかも知れない。
 まあ、あまり降らないと困るけど、ここまでだと流石に困るよね。一説には太陽に黒点がない年は異常気象が続くらしくて、今年がそうなんだとか。これからもなんかあるのかな。
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