アバターと3D

 今年のアカデミーの作品賞をキャスリン・ビグローの「ハート・ロッカー」が取ったことにちょっと満足している。もちろん、話題になっていた夫婦対決とかはどうでもよくて、僕は「アバター」だけには取って欲しくない、と思っていた。
 僕はキャメロンの映画は好きである。「ターミネーター1,2」も「エイリアン2」も「トゥルーライズ」も、あの「タイタニック」だって楽しんでみたし、名前貸しだけだったろう「ダーク・エンジェル」もシーズン2まで付き合って見た。しかし、「アバター」だけはどうしても魅力を感じられず、未だに未見である。
 理由は多分、3Dであるという事。そこが売りなんだからその時点で引っ掛かるのは天邪鬼以外のなにものでもないけど、3Dって映画と呼べるのかなあ、とやっぱり納得出来ない何かがあるんだよね。

 「アバター」の興行成績がいいのはその珍しさと、新しいものを「体感」しに行くという、「アトラクション」的要素のお陰なんじゃないか、と思う。客は観に行くのではなく、「体感」しにいくわけで、そうなると「アバター」は映画ではなくなり、遊園地的な「アトラクション」に近いものということになり、イマイチ魅力的には思えないんだよね...。

 3Dでなくても映画は常に新しい何かを示してきたし、常に新しい何かを体感させてくれた。3Dだけが新しい道ではあるはずがない。今後3Dの映画は増えて来そうだが、なんとなく寂しい気がするのは僕だけかな。
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