2007/3/18 日 | 2007.03
インテル入っている
インテルのCMが面白いね。あの、起きるとちがう人になっているCM。何らかの原因で違う人になってしまうパターンは映画や小説で数多くあって、それは変身願望がある人間の心を映しているといえるが
、このCMは明らかにカフカの「変身」がモチーフである。
カフカといえば不条理、ということになっている。カフカが書いた名作「変身」は、ある日起きたら虫(おそらくムカデ)になっている男の苦悩を描いた小説である。何が特別で不条理かというと、虫になったことに気づく彼はまず何を心配するかというと、
「やばい、遅刻してしまう」
という事である。これはインテルのCMで
「今日は大事なミーティングがあるのに!」
と同じだよね。インテルのCMでは信じてもらえずに警備員に放り出されるシーンがあるけど、小説の場合はもっと不条理で陰惨な展開になっていく。
限りなくホラーなんだけど、見る角度を変えればギャグでもあって、人として笑っちゃ行けないんだけど笑っちゃう、そう言う意地悪な作品でもあるんだよね。
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