2007/5/9 水 | 2007.05
スター
最近の芸能人は特別な存在ではない、という指摘が@10からありましたが、言われて見ればその通り。気になる芸能人というのは世代によって大分ちがうだろうけど、現代における芸能人というのは以前より身近な存在となっているのは間違いない。そのせいだろうか、「大スター」と呼ばれる人はあまりいない。キムタクがどんなにすごい存在だろうが、高倉健には叶わない。そう、大スターが生まれる土壌というのは特殊なものなのだ。
今後高倉健の様な、美空ひばりの様な、山口百恵、力道山、長嶋茂雄の様なスターは絶対に生まれてこない。それは時代がちがうから、である。上記のスター達は戦後復興の日本を励ましながら、テレビの普及とともに現れたスターである。「テレビと共に」というのがポイントで、テレビが特別なものだった時代に活躍した彼らはより特別な存在になるんだよね。特別なものであるテレビの中に映る特別な人たち、その存在はきっと凄く強烈なものだったんだろう。おまけに今ほど情報が豊富ではなかったので、その素性は一切知られなかっただろうしね。人々が描いたイメージは凄く大きく、輝いたものだったんだろう。異次元の存在ぐらいに思っていても不思議ではないんだよね。
現代ではテレビ、ラジオ、衛星放送、インターネット等、芸能人の素性を知るツールがたくさんあって、芸能人を身近に感じる事ができる。僕らが彼らを「僕らと同じ人間」だと思うのは当たり前だけど、時代によってそうでなかったって事が言える。考えてみればこの感覚の違いはとても面白くて、技術の進歩が人間の生活にどれだけ影響を表しているか分かるね。
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