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野口健

 山に登ってはゴミを拾って帰ってくるという活動をしているアルピニスト、野口健が少し前にラジオに出演されていて、とても面白い話をしていた。
 25歳で七大陸最高峰の世界最年少登頂記録を更新ぐらいだから、すごい人なんだけど、山登りに対する姿勢が面白かった。
 日本では悪天候などの理由で登頂出来ずに帰ってくる事を「失敗」と受け止められるのだが、海外ではそんな事はなく、「良く帰ってきた」となるのだそうだ。そのため日本のクルーと海外のクルーのキャンプの雰囲気はまったく違うもので、悪天候の場合はワインをポンポン開ける海外クルーに比べ、日本のクルーは悶々としているのだそうだ。面白い事に一見真面目に見える日本のクルーこそゴミを良くだし、遭難する確率が高いのだそうだ。ゴミを良く出すクルーこそ遭難する確率が高い、というのは余裕がないと言うことの表れらしい。
 氏は植村直己の遭難にも触れ「あれこそが失敗で、美談にせずに反省材料にしないといけない」と納得する話もしていて、非常に面白かった。登山というのはスポンサーとは切っても切れない関係である。スポンサーからの圧力もあり、植村直己は行動を急ぎすぎたというも言われており、野口氏の言葉は非常に愛情の籠もった批判で、感動した。山についての興味はあんまりないけど、高い所に登る事は本能に直結する行動である様な気がするんだよね。この話を聞くと、「そこに山があるから」という言葉も納得出来るよう気がする。

posted by @6 : 18:36

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