2008/8/18 月 | 2008.08
バットマン
何やらバットマンが大人気らしい。興行成績がタイタニックに次ぐ歴代2位になり、もはや歴史に残る作品になってしまった。今回のバットマンは原点に戻り、非常に暗い内容になっているらしい。
アメコミとは言えバットマンはかなり危ない物語で、登場人物はみんな精神的に崩壊している。主人公のバットマンもそうで、昼は女たらしの大富豪、夜は正義のヒーローという、真逆の存在を毎日演じている。面白いのはどっちの側面の本当の姿である事である。
最初のバットマンは法で罰せない犯罪者をやっつけるという、自警団の様な存在であった。この時点ですでに正義を超越しており、そこに善悪という価値観はない。殺人を犯しても「精神鑑定」で刑を逃れる犯人をやっつけるのがバットマンの仕事なのだ。
そして今回の敵は「ジョーカー」である。ジョーカーこそこの精神異常の親玉みたいな存在で、金にも権力にも名誉にも興味がなく、ただただ人を困らせたい、殺したいと思っている純粋に「異常」な存在なのだ。今回の映画では
「人の口の中にナイフを突っ込んで両頬を裂く」
のが趣味という、凶悪な描かれかたをしている。それ以外にも例えば親子に爆弾を仕掛け、それぞれに相手の起爆装置を渡し、
「相手を殺した方を助ける」
等と言って、人の良心を試したりするのも大好きなのだ。そのあまりの純粋さは不思議と「ちょっと格好いい・・・」と思わせる何かがあり、僕もガキの頃に読んでいた時にはバットマンの方が怖かったりしたものである。
アメリカのアメコミ映画化には誰もがウンザリだけど、日本に比べアメリカの漫画映画化はその作品の本質を捉えているものが多い。手塚治虫の作品の様に、日本にだって人間の本質に迫る作品は多いのに、ダークな部分をことごとく切り捨て、当たり障りのない作品になってしまうのはなぜだろうか。どろろとか、デビルマンとか。
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