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光と影

 桑田投手が戦力外通告を受けた。
この事実にショックを受けた人は以外と少ないのではないだろうか。冷静に桑田投手の投球を見れば誰もが「限界」という言葉を認識できるし、全盛期とはあまりに違う姿に、これ以上見たくないと思ったオールドファンは多い事でしょう。
 スピードは出ないし、キレもない。おそらく日本にいたとしてもメッタ打ちにあっていただろう。野球人生で培った技術と経験を総動員しても、ダメだった。この事実は残酷なである。大衆の大きな夢と本人の小さな夢をこれ以上ないぐらいに潰してしまった。心の片隅にあった
「なんとか出来るんじゃないか?少ないけど可能性はあるでしょ?」
という淡い希望はやっぱり希望のまま終わってしまった。

 でもまあ、良くやったと言わないといけません。決して恵まれた身体でもない桑田投手が18番をつけてメジャーで投げた。これはとてつもなく凄い事なのだ。野球を突き止めた男だからこそ立てた舞台だし、長い野球人生における最後のご褒美、みたいなものだったのかな。
 思えば桑田投手の野球人生は大変なものだった。それは始まりのドラフト選考のゴタゴタから始まり、ダーティなイメージに付きまとわれ暴露本を出版され、借金を背負いニックネームは投げる不動産、常に必至のプレイ故の大怪我とも戦い、巨人を追われるように辿り着いたメジャーでは開幕時に審判とぶつかって怪我をするという不運。試練に次ぐ試練。それでも本人は
「感謝以外の気持ちはない」
と表現し、今回の戦力外通告でも同じ言葉を残している。
 引退という言葉が出たわけでもないので、とりあえずはお疲れ様!でいいのかな。野球から卒業できる人ではないので、またファンの前に現れる事は間違いない。

posted by @6 : 19:54

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yesno
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