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返事のない手紙

 ひょうんな事から昔の写真を探す用事があり、しまってあったアルバムを出して眺めていた。若かりし頃の僕の姿は見慣れたものであったけど、もし声をかけられるのであれば
「お前もっとがんばれよ」
「早めにサッカーボールを蹴っとけよ」
と言いたいところである。
 ということは置いといて、アルバムと共に何通かの手紙がしまってあった。その手紙がいつ貰ったものなのか全く覚えていなくて、読み返していたら当時の事がアリアリと思い浮かんできた。どうやら僕はもらった手紙をずっとしまっていたみたいで、すごく昔のものからちょっと前までのものもあって、それを読むことで僕の人生の流れをなぞれる様な気がした。
 前にも書いたけど僕は昔のあったこと、会った人の事をまったく覚えていなかったりする非常に冷たい欠陥人間である。そして今更反省しても遅いけど、おそらくそれらの手紙に返事を出していない。一通ずつ読み返す俺。すごく気持ちがこもっているものもあって、そして時間が経った今だからこそ意味を持つものがまたたくさんあって、なんだか泣けてくる朝の光、いつのまにか4時過ぎ。
 
 知らないうちに僕らは多くの人と出会い、おそらく同じ数だけ別れを繰り返す。心に痛みが残るものもあれば、僕のように簡単に忘れるのもあって、人と人の繋がりは千差万別。その出会いを大事にするかどうかもその時の自分のあり方でまた変わってくるんだろうけど、その時は未来の事なんて考えない。人と人の繋がり正解・不正解はないだろうけど、その人のことを思う時に笑顔になれるものがいいな。

posted by @6 : 19:04

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