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死刑

 死刑制度がない国は案外多いらしい。「採用していない国」といった方が正しいかな。採用している国は日本、アメリカ、中国、イラン、ベトナム等など。採用はしているけど執行はしているのか、となるとまた別問題のようであって、1年間で執行された極刑の90%は中国が占めているらしい。
 人間の歴史から見ると死刑というのは当たり前にあったようだけど、「人権」という概念が出来てからじょじょに減っていった、という流れのようだ。たしかに江戸時代の刑罰や中国の拷問の歴史を読んでいるだけで気が滅入る描写がたくさんある。
 
 殺人者を処刑したら処刑した方も殺人者になるわけで、罰しているのに自分も同じことをしている事になってしまう。殺人者と同じことをしている時点で正義がどこにあるのかがかわからない。そして人間に人間を殺す権利があるのか、ということもある。この堂々巡りが進まない間に時代が進んで、今に至る、という事なのかなあ。
 日本では死刑を執行するのには法務大臣のはんこが必要である。法務大臣がOKと言わない限り、実行されないので、全く執行しない、どんどん殺すも法務大臣次第なのである。そしてはんこを押す事は、その犯罪者の人生に関わる事になる。実際は会ったり話したり、接したりすることはないが、誰だって犯罪者と縁を持ちたくない。どんなに遠い縁であっても。押す事をためらう気持ちは理解できる。

 そもそも「犯罪者に人権があるのか?」という問題である。ダーティー・ハリーだったら何の説明もなく犯罪者の頭を吹き飛ばしてくれるけど、現実はそうはいかない。

posted by @6 : 21:10

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