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貯金

 この年のなると「貯金」という言葉が痛く感じられる時がある。もういい歳だし、銀行にある程度の金額はあるんでしょ?的な
「ある程度の金があってあたりまえ」
という常識があるみたいです。その価値観はどうも僕の家を通り過ぎたみたいで、僕の銀行の残高はたいしたものではない。なんせ消費社会の先頭に立っているのです。ある意味では僕が資本主義の騎士なんです。そいう世代なんです!(いいわけ)
 問題なのは僕だけでは足りない、という事です。通帳の数字が上がっている事を趣味にしてしまっては、景気は良くはなりません。要は、金を使わないといけないのです。お金が市場で回ることによって経済活動が活発になり、消費が増えることで生産が増え、雇用も増えるのです。人間の体に血がめぐるように、世界中を金が動かないといけないのです。
 が、ニュースを見ているとこれと180%ちがう事をしないといけないという「雰囲気」になるから不思議である。この先の見通しが暗く、不景気の出口は見えない、なんて言われてしまうと
「あんまり金使わないほうがよさそうだな」
という考えになってしまう。そして消費が減り、生産が減り、雇用が減るという、前にも書いた経済の悪循環につながる。そのきっかけが「雰囲気」である事がすごく面白い。
 景気や経済といえば完璧な論理に裏打ちされた世界であって、全ては数字に置き換えられ寸分の狂いもないものだと思うんだけど、それが「雰囲気」という曖昧な何かによって左右されるなんて、とてもおかしく感じる。笑うところでもないんだろうけどね、本当は。

posted by @6 : 20:34

Comments

@25 | 2008/11/8 15:15

最近はその雰囲気みたいなものが経済学でも注目され始めているみたいです。
ジョージ・ソロスの最新本では、経済活動が自ら考えて行動する人間が参加する社会的事象を対象とする以上、従来の数式で裏打ちされるような普遍的なモデルを持つ経済額は成立し得ない、して新しい概念を提唱しています。
訳本なので少し読みづらいですが、興味があったら是非!
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%BD%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%81%AF%E8%AD%A6%E5%91%8A%E3%81%99%E3%82%8B-%E8%B6%85%E3%83%90%E3%83%96%E3%83%AB%E5%B4%A9%E5%A3%8A-%E6%82%AA%E5%A4%A2%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%AA-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%AD%E3%82%B9/dp/406214915X

@6 | 2008/11/8 18:59

お前やっぱすごいなあ。普段からこんの読んでるんだ・・・。アマゾンちょっと覗いたけど、うちの社長が良くこういうことを言ってるわ。って、こういう本面白いかな・・・。

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